七夕の二人

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私は 悲しいんじゃなく 悔しいのと 恥ずかしい気持ちでいっぱいだった。 見ず知らずの男の子に 『お前ぜってぃ男いねぇだろ?不細工』だと言われ 泣いていたら 今度は あろうことか 私を いきなり抱き締めてきて 『ごめん言い過ぎた。』とか言いながらよし②をしてきた。 男の子に 不細工と言われたのも初めてだし、抱き締められて 頭をよし②されたのも初めてだった。抱き締められた時タバコの匂いと この人の香水の混ざった匂いがした。 正直嫌な気しなかった。むしろよし②されてた時 すごく安心感があって 幸せな気持ちに なれたんだ。 細い体なのに この人の胸の中に 私は すっぽり埋まってた。男の人の胸って広いんだなって初めて知った。 でも 真っ赤に なっていく自分が 照れくさくて そんな顔を見られたくなかったから パチンて 綺麗な 顔を叩いちゃったんだ。
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