東京生活

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キスの嵐が立ち去った後 冷静になった私は 『翼の側にいたいけど、私、翼が 女の子達に どうして きゃぁ②言われていたかもわかんないし、家の畑仕事の手伝い それに 学校もあるから一緒には行けないよぉ。』って話した。 行けないと言った限り 翼とは もう二度と会えなくなるだろう… 私達は 七夕に出会った二人 結ばれない運命の様な気がする。 そう思った時私は泣いていた。 泣いてる私を見た翼は きっと 家を出て帰り道を歩いて行くだろう…。そして もう二度と会う事はない。 そう思っていたら 『香夏泣くな…大丈夫 お前は何も心配せずに俺の側にいろ?なっ分かった?返事は?』て言うから 『はい』って答えたんだ。 『よしいい子だ。じゃぁそうと決まったら お前の親に挨拶だ。』 『お父さんお母さん香夏さんを俺の側に置かせて下さい。向こうで大学は 行かせます。後 畑仕事を手伝う 人雇って下さい。これで。』と言って 翼は 分厚い封筒を両親の前に差し出した。 それが お金だって事は 鈍感な私でもわかる。 しかもあんなに分厚い…翼は 一体 どういう人なんだろ… 両親は反対する訳でもなく 勿論差し出された お金を受け取る訳でもなく、ただ一言私に 『香夏は 翼君に ついて行きたいのか?』って聞いて来た。 『うん 私は 翼の側にいたい。お父さんお母さんごめんね』って深々と頭を下げた。 『そっか なら行ってくるがいい。お前も もう直ぐ二十歳 大人に なるんだから 自分の道は自分が決めたらいい』と両親は 笑顔で 翼に私を 任せたんだ。 2006年 9月27日 まだ 暑さが残る日私は離島から東京に旅立った…。
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