第1章「ハチ」との出会い

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 翌朝 オッ君は 学校に向かう道すがら オラに、恥ずかしそうに 話してくれました 『イサム 昨日は、ごめんな…』 『ォラも たまに 片ッポの目さ 良く見えねく成る時さ有って 医者行くの ォメも 知ってるべ?』 『んだから なし ハチの事さ 何か 口惜しくなってなす』 『皆 みでに 普通に出来るのになす…』 『ハチだて 同じだべ…イサムょ』 オラは 黙って オッ君の話しを 聞いていましたが、 話しの内容の真意ょり いつの間にか オッ君の口から、ハチ公の「公」が消えている事が気に成ってしまい、 思い切って、オラは オッ君に 問い掛けました 『オッ君 なすて 急に ハチ公の、[公]取ったす?』 すると オッ君は 照れながら 『忠犬ハチ公はょ本当は 酔っ払いから 貰える焼鳥さ 目当てで 駅前に 行ってたんだと』 『晩に オドから 聞いた話しなんだす』 つまり オッ君は 自分が好きだった「忠犬ハチ公」の真実を 父親から 聴かされた ショックで 慌てて愛犬の 呼び名を 変えたのでした…。  
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