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私は笑みをもらした。
「仕方ないわね。部屋番号はともかく、名前まで見る人なんてあまり居ないもの」
言うと、山川さんは少し間を置いてから荷物を片付け始めた。
彼女の荷物は、かなり少ない。
私の荷物が多いのもあるが、私のが一般的な人の荷物の1.5倍なら、彼女の荷物は2/3程度。
これが、差のある今の社会の現状…。
考えると、ため息が出る。
私はせわしなく荷物を整理する山川さんを見た。
「私は海野光。せっかく同室になったのだから、仲良くしましょう」
それだけ言い、私も荷物の整理を始めた。
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