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「先日の投票の結果、小鹿祭の対抗劇の主役は榊君に決定しました。」
「おめでとっ!宙ちゃん!」
「…。」
「主役だよ?もう皆優勝狙えるって大喜び!」
「ハチ。」
「なに?」
「投票っていつやった?」
「こないだ担当者が、主役は宙ちゃんでいいか聞きにきたよ?」
それって投票?まぁ、投票だけど…。てかそういうのって立候補した場合とかの方法だろ。
てか、俺の意見は?
てか、その聞き方で決まったってことは、満場一致てきな感じってことだよな。
「宙ちゃん?どしたの?そんな顔して。」
「では、反対意見もなかったので、よろしくお願いしますね。榊くん。」
万遍の笑みで担当者が俺を見る。
「やっ、あの…。」
「お願いします。」
意見を聞く気はないらしい。担当者は相変わらずの笑みで俺を見る。微妙に目が笑ってないんですけど…。
誰か一人くらい助けてくれないかと、周りを見渡す。
…、皆担当者と同じ顔してる…。
ふっとハチを見ても、同じだ…。
なにこれ、新手のいじめ?
「…はい。やらせていただきます…。」
「ありがとう。榊君。では、次に…」
見事に俺に勝った担当者は次の話に入る。
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