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泉の奥...
人々の立ち入らない
そこに道はない。
深く生い茂る木々に
周囲は薄暗く...
時々ある光の筋だけに
照されている。
更に進むと、
少し拓けた所に出る。
そこから数10分ほど歩くと
村の入口が見えるのだ。
入口と言っても、
蔦の絡んだ木が二本
並んでるだけなのだが...
「...!? ..ラキ?」
「ミレーヌお姉ちゃん♪」
「.....ただいま」
「良かったぁ...
2人共よく帰ってきたね..」
「あぅ;お姉ちゃん泣いちゃらめぇっ//;」
「...俺は長様の所に報告行ってくる」
「にっ!? にーさま待ってぉ!!!;
ぁ、でもお姉ちゃん...」
「大丈夫。行ってらっしゃい
皆には私から言っておくから」
「ん♪お姉ちゃん後でねー」
無邪気な笑みで手を振り、
急いで兄を追う姿を見送る
寂しげな瞳。木々を揺らす
夕凪へ溶ける様に、その姿は消えた。
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