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「そっちに逃げたぞー!!!!!」
「早く追えー!!!!」
「なんとしても捕まえるんだー!!!!!!」
殺伐とした雰囲気...
村の男達のギラついた眼...
物陰で息を殺して
必死に身を潜める少年...
恐怖からか、その瞳には
うっすら涙が伺える。
追われている青年は身軽な動きで
村人達の手を掻い潜り、惑わす。
「そんなんで俺を捕まえようなんざ
百万年はえぇんだよっ!!!」
端麗な容姿に目立つ頬の模様...
長いローブから時々覗く尻尾。
人の形をしてるが..人ではないソレ。
人間から見るソレは...
希少価値が高く、見せ物にもなるし
非常食にもなり、高く売れる。
捕まえて何の損もない...下等生物。
人の形をしていても、
ソレは人間ではないし
もとは魔物なのだから
どうしようと問題は
ないという事らしい...
同じ命と言えど、食糧の
一部でしかない生物など...
人間にはとるに足らない存在なのだ。
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