前章-四神之序

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  「……」   翠馨の言葉を黙殺すると黙ったまま一人廊下を歩いていく印虎。 動じないのか、人の話を聞いていないのか……。 長兄の憎しみの睨みも、次兄の薄笑いの嫌味も、妹の冷淡な軽蔑も……全て慣れていた。 いや、それはお互い様だろう。この鏡華王宮の鏡の裏では互いが互いを憎みあっている。  
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