太陰之章 参

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“姫神”として受け入れられるからこそ、 “姫神”として求められるものがある。 利用されてるという心持ちではない。 この高麗という少女からしてみれば当然のこととして自分がやらねばならぬことなのだ。 むしろ、たかが自分ごときの力を対価に沢山の人と仲良くなれるのなら、沢山の人の笑顔を見られるのなら……安すぎるくらいに安い奉仕だ……とすら思っていた。 ――…善を尽くしてくださる人がいるのなら、その人の為に。 大切な人ができたなら、その人の為に。    
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