忘れていた事実

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  「僕と結婚して下さい」     大好きな人に僕は"イッセイイチダイ"のプロポーズをした。しかし、返ってきた返事は「ごめんなさい」と一言だけ。   「どうしてですか!?僕では何か不満なのですか?」   「ううん、不満ってわけではないの。とても嬉しいわ、でも…」     その人は困ったように小さく笑った。   全く意味がわからない。花だって、僕が今まで趣味として描いていた絵画だって受け取ってくれていた。   僕のことを好きだとも言ってくれたのに。     「どうしてですか、先生!」   「だって貴方はまだ五歳じゃない」   完敗だ。  
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