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それからも、学園祭の事を自分が決めていった。
『時間が学園祭まで当分あるから、これを煮つませれば優勝間違いナシだ』
『コレを利用すれば時代を自由に操れる』
と思っていた。
その日の夜に、あの十字架を握りしめて、帽子の男を呼んだ。男は
「おや?時間を飛ばすのですか?」
と訪ねた。
「あぁ、結果が早く欲しいから、学園祭の終日の体育祭の終わりまで飛ばしてくれ」
と言うと
「はい、分かりました。」
そう男は答えると、周りがふっと暗くなって、すぐ明るくなった。
気が付けば保健室にいた。
『どうなってるんだ?この日は保健室なんていなかったぞ?最後の組対抗リレーも走ったんだ』
ふと体を起こすとリレーは自分の代わりに誰かが走っていた。それにしても体が重い。
体を引きずりながら閉会式に出ることにした。
体育祭の役員から順位発表された
「…白組は3位でした」
と告げられた。
『バカな!なんで結果が変わってないんだ!?』
そのまま学園祭も終わって皆で今までのことを喜び合っていたが、自分だけはそうではなかった。
『一体なぜなんだ?』
そう繰り返し思った。
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