始まり

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2人で家まで歩く道が、暗いせいかいつもより違って見える。 どうしてなのか分からないけど、彼女の笑顔を見てからドキドキが止まらなかった。 家の前に着くと、俺は彼女にこう言った。 「今日はありがとう」 「うんうん、こっちこそありがとう。始めて人に相談できて気が楽になった。本当にありがとう」 「それはよかった。また相談したいことがあったら言って。いつでも乗るから」 「うん分かった。じゃあまた明日ね」 彼女は俺に手を振りながら自分の部屋に戻っていった。 俺も自分の部屋に入り、床の上に寝転んだ。 目を閉じると、今日の彼女の姿が何故だか浮かんでくる上に心臓は未だにドキドキしている。 (どうしちまったんだ俺?) この時の俺は、この気持ちに対する戸惑いを隠すことが出来ずにいた。
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