腐蝕

1/1
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ

腐蝕

飛ばしては撃ち落とされ 抱いては掻き消され 最初から最後まで決められたレール 固定された弱虫は歩き続けるだけ… 敗者に残された道 いつも決まって同じ進路へ舵をきる それが最善の術だから それが最低の術だから Ah 曇りのない空の下で両手を広げて Ah 太陽に囲まれた暖かい終焉を Ah 悲しみに重なった幸福と共に 望み叶えたい遥かなる夢 向き合っては打ちのめされ 背けば自分自信に殺され 利己的になりきった己 背徳な魂は誘われるがままに其処へ… Ah 曇り降り注ぐ雨を身体で浴びながら Ah 孤独に寄り添われながらの終焉を Ah 遠退く幸福に代わる悲しみと共に 望み叶わぬ遥かなる夢 暗闇を歩く背中は寒く 視界は膜を張った死んだ魚の目のように 侵蝕された心も身体もみんなみんな過去の傷痕 いつかも変わらぬ腐戒傷痕
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!