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高校生には見えないし小学生にも見えない。
から多分間の中学生ぐらいだと思う。
「あたた…」
頭の後ろをさすりながらゆっくりと起き上がった…少年?
あっち向いたりこっち向いたりのくるくるのボサボサの髪の毛
鬱陶しいほど長い前髪で顔はよくわからない
来てるものもヨレヨレの長Tとジーパン…
一見華奢な体つきだし口から出る声も低くも高くもない…少年じゃなくて少女かも。
それにしては身なりに気を抜きすぎのような…
って!!
「ちょっと!!アンタ!」
「?」
「そうよ!アンタよ!ったくいきなり人のこと階段の上から突き落としといて、挙句自分は人の上に着地して無傷って!何か言うことあんでしょ!?」
「……ごめんなさい?」
「疑問符つけんな!」
「ごめんなさい」
「人に言われる前に自分から言いなさいよね!ったく近頃の親はどーゆう教育してんだか!」
本当はもっと言ってやりたいことがあったけど、これ以上ここで無駄な時間を食うと電車に乗り遅れかねないから私は体を翻し改札へ向かおうとしたけど―――…
ズキッ!
「っ!?」
膝に痛みが走った。……階段から落ちた時に打ったんだ…。
だけどそんな痛みも気にしてられない。とりあえず足を引きずる形で改札に入り電車の来るホームへと向かった。
私の後ろで少女がまだ私の背中を見ていたことも知らず。
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