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―1vs13だ。
中央で躍る人影が残りの男たちを次々に斬り伏せていた。
月光に煌めく刃。
後ろで緩く纏めた髪をなびかせながら人影が刀を一閃させるたびに男たちの体の一部から液体が飛び散る。
まるで映画かTVを見ているようで目が釘付けになる。
「カメラはどこで回ってるのかな」
沈黙を破ったのは加代だった。
「そういえば見えないね」
「…なぁ、あれ撮影か?ホントに斬り合ってね?」
今まで認めたくないため誰も言わなかったことをついに大樹が口に出す。
男たちは倒された仲間が足元を邪魔しているため少しずつ移動していた。
「近づいてくる!」
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