53人が本棚に入れています
本棚に追加
/74ページ
リーダーは慌てて首を押さえたが頸動脈を斬られたのだろう、血は止まることなく脈打って溢れてくる。
やがて血の気のなくなった顔に悲しそうな表情を浮かべて崩れ落ちた。
後藤はもちろん、近くにいた大樹にまで鮮血を浴びせつつ。
大樹は自分の右肩に顔をうずめて震える紗弥加を優しく抱き寄せ、加代の目を左手でふさいでいたため顔に跳んだ血を拭えなかった。
―なんて悲しそうな顔してたんだ…。これが死…。
ふと後藤を見ると、負けないくらい悲しい目をして死体を見下ろしていた。
「きっ、貴様ぁ~!よくも織田様をー!!」
最初のコメントを投稿しよう!