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「不貞浪士か?」
刀を抜こうとする後藤に大樹が慌てて声をかける。
「ち、ちがう。俺たちは道に迷っただけだ」
そのとき雲が流れて満月が輝き4人を明るく照らす。
「ほう、迷ったか。それにしても変な成りをしてるな」
刀を収め、手を放したのを確認して大樹はホッとした。とりあえず危険は回避した。
それでつい口走った。
「なんか思ってたより新撰組て頼りないんだな」
後藤の顔が歪む。
「なんだと…?」
ヤバッ、地雷踏んだ!?
「おぬし、そんなことも知らないのか。」
ヘッ??
「常識ではないか。あんなの近藤さんや土方さん、数人が強いだけで後は数で押すことしかできぬ腰抜け集団だ」
腰抜けとか言い切るし…。
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