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「えっ?攘夷志士って…」 ワケの分からない大樹が晋太郎に尋ねようとするが もはや眼中にない。 「おみよ殿ー!!」 廊下に顔を出して叫ぶ。 「はあーぃ」 トタトタっと女の子が階段を上って来た。 「後藤さん、何ですぅ?」 関西独特の柔らかくて温かい喋り口調だ。 「おみよ殿、隣りの部屋は空いておるか?」 「はぃ~両隣とも空き部屋ですょ」 顔を出してみれば確かに両隣の部屋は襖が開け放たれていて 月の光が廊下まで明るく照らしていた。
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