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「大樹!後ろ!!」
紗弥加の声に振り返る。
振り下ろされた刀はもう大樹の顔からあと十センチも離れていなかった。
男は確実に捉えたと思い、ニヤリと笑う。
しかし刀はあと数センチを残して止まった。
大樹の手が男の手と刀の柄を押さえている。
「こいつ…おぬし、速いなっああ!?」
何かを言いかけた男の顔がいびつに歪む。
最後の男は斬られた大樹にトドメをさそうとしていた。
だが大樹は斬られずに仲間の男の動きを止めてしまったため
刀は仲間の背中に刺さってしまっていた。
「あっ…あ…あれ!?」
仲間を刺して混乱している男に大樹が近づく。
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