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「ワハハハハハアァッ!!」
男は紗弥加たちの方へ近づいて行く。
「や、やだよぉ…こっち来ないで…」
紗弥加は加代とおみよをかばって前に出てはいるが
声も身体も震え、目には涙が溜まっている。
「お前の、お前のせいで…お前が声をかけたせいで!!よくも!!」
刀を振り上げる男に紗弥加は目を閉じ最期を覚悟した。
─やだ…死にたくない。まだやってないこともたくさんあるし、好きな人にもまだ気持ちを伝えてないのに…
普段、学校ではクールな印象を持たれて、自分でもそう見えるようにしていた紗弥加も
この時は大声を出して叫んだ…
「やああぁぁぁ!大樹ぃ!!」
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