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ケガした脇腹が痛むのも気にせず隣の部屋に駆け込む。 部屋の中央に敷かれた布団に 血の気の失せた女の子が横たわり その枕元には晋太郎が放心状態でうつむいて座り込んでいた 。 かける言葉もなく反対側に腰をおろす。 「…晋太郎?」 呼びかけるが反応がない。 肩を揺すってもう一度呼びかけるとようやく顔を上げて目をあわせる。 「…俺が悪いんだ 巻き込んでしまった… 周りの大切な仲間を守ってやれなかった…」 涙が溢れていた。 その時おみよの目がうっすらと開き その手が弱々しく大樹と晋太郎の手をとる。 そして自分の上で2人の手をかさねると 驚いている大樹にかすれた小さな声でつぶやいた。 「…お願い…」 「……夢か!?」 声を聞いて夢の声と同じだと気付いた大樹が訊くと おみよは静かにゆっくりと頷いた。
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