プロローグ

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その頃の俺は満たされない心を喧嘩で紛らわす日々が続いていた。     相手が二度と立ち上がれないくらいボコボコにして快感を覚える。       快感?       本当は快感なんて得られてなかった。 殴れば殴る程、虚しい気持ちが体の中で充満していく。     だから喧嘩の後は虚しさを埋める為に女を抱く。     女を抱いて虚しさが消える訳ではかったけど、そうすることで自分の精神状態を冷静に保てる そんな気がしたから…。     『セフレ』なんて言葉の意味が解らないガキのうちから俺にはセフレがいたのだ。     しかも7人。       今思えば恐ろしい糞ガキだよね。          ―…―…―…―…―    この小説は俺の25年間を思いつくままに書いていこうと思う。   登場人物は全て実名で載せるつもりだったけど、個人情報保護法やらなんやら色々と面倒臭いし、俺と雪枝(享年19歳)以外は全て仮名にして君に伝えたいと思う。 執筆活動の経験も無ければ読書に勤しむ俺じゃないし、まともなモノにはならないだろうけど、この作品は雪枝がこの世で生きた証として残したいし、君とそしてやがて生まれてくる子供にこんな物語があった事を伝えたいから。 拙い文章だけど、俺の素直な気持ちを飾らず書いてみたいと思う。      事実をありのままに…。        君への想いを込めて…。  
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