BLEAKUP ◇邂逅◇

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「つまり、オレの一番嫌いなタイプ」 やつの整った顔が、勝ち誇ったようにムカつく笑みに変わった。 言ってくれるねぇ… 初対面でいきなりそれはないだろうよ。 いいぜ、そっちがその気なら俺だって黙っちゃいられねぇ 「俺もてめぇみたいなマセガキは大っ嫌いだ」 いや、待て。 その探るような目線 挑発的な言い方 やけに自信満々な態度 へへーん。そうか、そういうことですか。 侮れないねぇこの美少年。 上等なのは見た目だけじゃないと。 「…と刃向かえば正解だったのかな?お坊ちゃま。俺のこと試しただろう」 つまり、わざと悪い口を叩きつけ、俺がどういう行動をとるか計ったのだ。 今のように言い返してくるか それとも腰を低くして引き下がるか 「ご名答」 高慢な返答。 「今ので、嫌いな奴、から、害のない奴に格上げ」 「あっそう。ってことは一緒に飯食ってもいいんだな」 つーことで俺も着席。 「名前は?」 ほら、そこで探るような目線。 社交的な会話をしようとしないのはどっちだよ。 名前くらい素直に教えてくれてもいいじゃないか。
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