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龍牙は声をかけられた瞬間、不機嫌を絵に描いたように顔をしかめたが、知らんぷりして通り過ぎようとした。
しかし、声をかけてきた男達は龍牙を逃がすまいとでもいうように取り囲む。
「…何かよう?」
龍牙は目の前の男を不機嫌そうに見上げる。龍牙が話を聞いてくれるようだと理解し、男達はテンションをあげて話かける。
さて、ここからは男達をそれぞれA,B,C,D,E,Fとでも呼んでおこう。
A「ちょっと俺らと遊ばない?」
D「穴場とかたくさん知ってるから連れて行ってあげるよ」
C「もちろん俺たちがおごるからさ」
性別を勘違いされていることに肩を震わせ、怒りを押さえ込みながら龍牙が声を発した。
「何勘違いしてんのか知らねーが、俺は男だ」
A~Fの男達はそろってきょとんとした。
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