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先生が、
「さや、知り合いか?」
とその子に聞いた。
「中学で一緒に部活してた子です」
「そうか、じゃあ、入らないとな。名前は?」
「…鈴井結那です。」
「よし!すぐ入部届け出しにこいよ」
隣でさやが、ニヤニヤしてるのがわかった。
「さやちゃん~」
「いいじゃん。入るつもりだったんでしょ?ゆか先輩いるしさ」
「もうちょっと、ゆっくり考えようと思ってたもん。さやちゃん入るの早いよ」
「私は高校でもバド部入るって決めてたし」
さやちゃんは、お遊びみたいな中学の頃から人一倍一生懸命部活をしてた子で、本当は高校入った時、結那も入部しようと誘われていたけど、まさか高校でもやると思ってなかった結那はその時は断った。でも、先輩からも熱心に誘われて、今日見学にきて久しぶりに羽根を打つ音を聞いていたら、だんだん、やる気が沸いてきた。
(やっぱり、入ってみようかな)
次の日、届けを持って先生のところへ行って、
「結那、きたか!」
と名前で呼ばれて、覚えられてたのなら逃げられなかったな、と思った。
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