はじまり

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4月といってもまだ寒さの残るこの日、あたらしいランドセルを背負った子供達がお母さん、お父さんと一緒に元気にアパートから飛び出して行く。その中に、2組の家族。隣同士で仲が良かったので、この日も当然のように、一緒に学校まで行くことになった。小学生になる、浅田憂樹と、鈴井結那はどちらが先に友達が出来るかという話で言い争いをしながら歩いていた。二人はこのアパートの隣同士で、親同士が仲がいいこともあり、小さな頃からいい遊び相手、ケンカ相手となっていた。今日から小学校に入るということで二人共ちょっと大人になった気分だった。まだ、この頃は将来のことなど何も考えず、ただ毎日を楽しく過ごせればよかった。
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