はじまり

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小学校では、お互いの友達も入れて遊んだりして過ごした。そして、お互いの部屋から顔を出して、そこで話をしたりして、お母さんに「うるさいからやめなさい」怒られたりした。それは、中学に入っても変わらなかった。たまには時間が重なれば登下校も一緒にした。夜中に部屋の窓から顔出して、相手の部屋の窓を叩いては、テスト勉強の邪魔をした。手足が伸びて、小学生の頃大声で呼ばないといけなかったのが、窓をノックできるようになっていた。毎日一緒にいるのが当たり前。お互いそう思っていた。 中学3年になった頃憂樹の母親がパートに出るようになった。結那の両親は元々共働きだったので、いつも学校に帰ってから一人だったが、憂樹も一人になることが多くなって、その時間で、二人は宿題やテスト勉強などをどちらかの家でするようになっていた。たまにはそのまま夕飯まで食べて帰った。
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