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「…林、小林。」
ずっと祐奈を見ているので、気付かない。
「小林武!!」
「ひゃあ、は、はい!!」
ヤバい、またぼ~っとしてたな…。
「お前は俺の授業を聞く気はあるのか?」
「あります。」
「じゃあ、この問題を解いてみろ。」
やっぱり注意されちゃったよ。
カリカリ
駄目だなぁ…。
カリカリ…カッ
「正解だ。席に戻っていいぞ。」
ゆうの事を考えちゃうと、周りが見えなくなるみたいだから止めとこう。
***
「おい武、何やってるんだよ。」
やっぱりきたな、こいつ…。何かといちゃもんつけるの好きだよな。
「またゆうちゃんのこと考えてたんだろ。」
えぇっ!?何で知ってるの?
「別に。ちょっとぼ~っとしてただけだよ。」
「無理すんなって。お前が好きなことは知ってるんだから。」
そんなでかい声で変なこと言ってるんじゃねえ~!!
「…帰ろ。」
「お、おい。無視するなって。」
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