第二章

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紙に書かれている場所に行くには近いといっても里を二つ越えて山を一つ越えなければいけなかった。兼平は疲れた体に鞭打って一歩一歩着実に進んでいった。   -やはり歩きはなかなか時間がかかる…馬で来るべきだったな。   しかしそう思いながらも兼平はこの人があまり通らない道のりを馬でいくのは不可能だと言う事を知っていた。つまり桃太郎が住んでいるのはそれだけ人気から隔絶された場所であるという事が出来る。   -何故有名な彼がこんな隔絶された場所に。どこにいても彼は歓迎されるはずなのだが…   兼平はそんな事を考えながら道を急いでいた。
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