第二章

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「そして俺がこの村で過ごしてから二週間後だった。危険一派殲滅の名のもとに将軍家の侍どもがこの村に入ってきたのは。俺がちょうど夕食に食べる肉を調達するために狩りに行っていた時にやつらは村に攻めてきた。そして俺がもどったころには村には死しか残されていなかった」   男は無念そうに目を強く閉じた。その顔が震えている。   「申し訳無かった!!」  兼平は男の前に手をついて土下座した。   「何故あんたが謝る…あんたに謝られても困る」  これには男も驚いてしまった。   「しかし将軍家に仕えるものとして将軍家の過ちは謝らなくてはならない。そして物の怪討伐に、この藤原兼平に力を貸して欲しい。この通りだ」   兼平は頭が地面に着くほど深々と頭を下げた。
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