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兼平は次の目的地を探すべく紙を見た。この場所から更に南へ30キロほど離れた場所に印があり、こう書かれていた。
『幼き頃より非常なる怪力を有し、まさかりをも軽々と持ち上げ熊に跨り馬の稽古をしていた。その名を金太郎と呼ぶ也』
という説明が書いてあった。
「うむ、金太郎か…」
桃太郎は面識があるのか、あまり驚く様子もなく何事かを思い出しているようだった。
「桃太郎殿…?」
兼平は不安になり桃太郎に声をかけた。
「済まん、兼平殿。少し昔を思い出していたのだよ。金太郎とは一度会ったことがあるものでな」
桃太郎の様子を見る限り、あまりいい出会い方では無いようである為に兼平もその件についてはそれ以上聞くことは無かった。
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