第一章

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「そう思われるのは妥当だと思います。では早速拙者が物の怪退治に向かいます」   兼平は片膝を折り、礼をしながら言った。   「大変な仕事になると思うがよろしく頼む。それと兼平一人では色々と大変じゃろうから、仲間になってくれそうな人物を、この紙に人相と居住地と共に記載しておいた。彼らに協力してもらうといいだろう」   そう言いながら秀忠はその紙を兼平に渡した。   「ありがたき事にございます。では拙者、これにて失礼いたします」   兼平は城を出ると、秀忠より拝領した紙を見てみた。   「何だ!?この面々は!!」   兼平は思わずそう叫んでしまい、驚いた雀が松の枝から逃げ去った。
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