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聖なる日に 心からの手向けを。 聖なる人に 真義からの祝杯を。 男が言ってた。 「何故、神は見捨てた。」 「何故、私を見捨てた。」 十字架に括られた 一人の男がそこにいた。 幸せな日に 心からの喜びを。 幸せな時に 真義からの餞を。 男が言ってた。 「何故、神は裏切った。」 「何故、私を裏切った。」 孤独に抑えられた 一人の男がそこにいた。 涅槃への道に 心からの信教を。 涅槃への旅に 真義からの加護を。 男は神になった。 されど今日、 Christmasに 男は存在しない。 神に見捨てられたのではなく 社会に見捨てた男。 Christmasに男はいない。
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