54832人が本棚に入れています
本棚に追加
「こ…古風な…アパートですね。」
白石の『評価に困る女(男)』に言うような遠回し発言。それが俺の心をえぐる。
「率直にボロいと言ってくれ。なんか惨めだから。」
「そ…そうですか?じゃあ…
めっちゃボロいじゃないですか!
最初『え?物置?』って思いましたしねー。
いや~なんか震度3くらいの地震で倒壊しそうな…あれ~?
大丈夫ですかハルさん?」
「誰もそこまで言えとは言ってねぇだろぅがよぅ…。」
「いじけるハルさん萌え~♪」
もはやツッコミをいれるのもバカらしい。
とりあえず『かぁいいかぁいい』言いながら腕に絡み付いてくる白石を玄関に放り込んだ。
ハタから見ると幼女誘拐犯みたいだが気にするなよ読者諸君!
「ふぇ~。びしょびしょ…とはいいませんけど、しっとり濡れました。微妙に制服透けてる…。
これがギャルゲなら、そのまま一気にエロイベント→エンディングなんですけどねぇ…。」
「女の子がギャルゲだとかエロだとか言うな。
居間にタオルあるから拭いとけ。」
「ふぇ~い。」
ふらふらと居間へ向かう白石を見送った後、俺は自室へ向かい私服に着替えた。濡れた制服やなんやらはまとめて洗濯機に放り込む。
「ふぅ…とりあえず落ち着いたな。お~い白石~ ちゃんと拭いたか~?」
「ん~…ハルさ~ん。ちょっち質問が…」
俺の質問に質問で返してきやがった。
こいつの国語成績2!
(春彦調べ)
最初のコメントを投稿しよう!