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「お♪千載一遇のチャンスだよ。ほら行った行った。」
「お…おい!まだ心の準備が…」
「若いうちは当たって砕けるくらいの覚悟を常に持っておくべきだよ。ほらほら~♪」
なされるがまま、進に無理矢理白石の前に連れてこられ、そのあと進は瞬歩でいずこかへと消え失せた。
取り残された俺と白石。
気まずい空気が辺りを支配する。
「これ貴方のですか?」
「あ~…うん。」
「じゃあお返しします。どうぞ。」
俺の手の中に再びブレスレットが戻ってきた。
微妙に砂が付いていたが…気にせずポケットへ。
「ありがとう…ございます。」
「いえ。それではさよなら。」
「さよなら…」
「はい春彦撃沈。じゃあファミレス行こうか。」
「くそぅ…」
結局告白は失敗。俺の奢りが決定し、進と一緒に寂しく校門をくぐった。
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