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しばらく白石さんと街をぶらぶらとふらつく。
自分から話しかける勇気が俺にはまだ無いのだ。
が、そこは流石な白石さん。
話を振ってくれた。
「で?結局私に話ってなんですか?」
「うぅ…ん…えぇと…」
しどろもどろしていると、白石さんが脇腹を軽く小突いてきた。いきなりだったから『はぅ!』っと変な声上げちまった。
「男の子はハキハキしましょう。若いうちは、当たって砕けてやろう!くらいの気持ちを持ってたほうがちょうどいいですよ。」
「はぁ…。わかりました。」
どこかで誰かに言われたな。そのセリフ。
「あと、私1年生なので敬語は止めてくれます?」
「わかり…うぇ!?年下!?」
「そうですけど?」
白石さんは身長は小っさいが、雰囲気から同学年…もしくは上級生だと思っていた。
が、逆にやりやすくなった。
単に下級生ってだけなのに、なんだか気が楽になった気がしたからだ。
やっぱり年上に告白するのって神経使うし。
意を決して白石の肩を掴み、正面から対峙した。
白石は平静なのか、眉一つ動かさない。
かくいう俺は心臓が口から飛び出た上、地平線の彼方まで飛んでいきそうだぜ…。
若干楽になったにしろ美人は美人。緊張するのは仕方が無い…。
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