第五十一話、「無視してやります」

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「ただいま」 セサミスは泣きながら呟いた。 「やはり、姫殿の身体を借りて喋っておったは月読の妖精であったか…どうりで聞いた事がある声だと思うたわ、ふはははは」 ドラスルは楽しそうに笑いながらセサミスに歩み寄る。 「セサミスよ…姫殿を眠りから目覚めさせるは其方の役目だ」 ドラスルがセサミスに言うと、皆もうなづく。 セサミスは顔を真っ赤にしながら涙を拭って立ち上がった。 ドラスルの腕に抱かれた少年の顔を見て、また涙が溢れて来た。
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