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「うぁー綺麗」
拾い上げたモノは、シルバー製のネックレスだった。
翼の生えた馬が銀細工で描かれ、
その馬の瞳には赤と青の異なる宝石がはめられて居り…
光りに透かすとキラキラと輝いて、神々しく見えた。
「誰かが落としたんだな、拾いに来るだろ」
それをポケットにしまい込み、またパイプ椅子を片付けに係る。
片付けても片付けても、300近くある椅子は中々片付けられない。
「あ~肩こった」
腕を回し背伸びをしてから、姫はまた椅子の片付けを始めるが…
背後から、誰かの足音がして振り返る。
「っ」
背後に振り返って見ると、其処には真っ白なスーツの男が立って居た。
首下まで垂れた金色の髪に白い肌、
線が細いが彫りの深い顔立ちが印象的、
すらりと背が高く足が長い、
切れ長の目にはまった碧く美しい瞳が姫を見つめて居た。
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