第五十一話、「無視してやります」

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   「セサミス!!」 ディナダンが駆け寄るのが見えた。 「セサミスさん!!」 ヒルディアが駆け寄るのが見えた。 「セサミスなのか?」 ドラスルは姫を抱き抱えてポカーンとして居た。 「夢なのか?」 セサミスは砂浜に倒れたまま、両手で顔を覆いながら涙を零す。 「この馬鹿!!」       ドスンッ    「おぶっ!?」 ディナダンがセサミスの腹を踏んだ。 「ハゲ!!」 ヒルディアがセサミスに砂を掛ける。 「ぶ、べ、べっ、何をする!!」 「生きてる、生きてるわ、セサミス様ー!!」 ジズがセサミスに飛び付いた。 わーっと、泣き出しながらディナダンもヒルディアもセサミスにすがりついた。
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