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「私なんかが起こして良いのか?」
辛く切ない声で、皆は呆れたような溜息。
「少し待ってくれ、こんな泣き腫らした顔を見せたくない」
「仕方ないわねぇ、んじゃまぁ一回家に戻ってからにしましょうか」
ディナダンがセサミスの背中をドンッと叩く。
「せっかく帰って来たのに、セサミスさんは相変わらず段取り悪いなぁ」
ヒルディアが笑いながらセサミスの腕にギュッと絡み付いた。
「セサミス様、行きましょう」
ジズも微笑み、砂浜を歩き出す。
「確かにその泣き腫らした顔は姫殿には見せられぬな、醜い、フハハハッ」
ドラスルは姫を抱き締めながら砂浜を歩いて行く。
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