第五十一話、「無視してやります」

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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 同じ瞬間か… 果たしてそれより前なのか後なのか、それは分からない。 この空間では時が無いのだから。 「ぐ……ぶふっ……っ」 「エメロ!!」 ルビィの思い出の場所を真似て作った空間、これから出掛けようとしたエメラルドが突然倒れた。 ルビィが駆け寄るも、エメラルドの仮面の隙間から流れるエメラルドグリーンの液体に口を押さえた。 「エメロ、どうしたの、エメロ!?」 「ゲホッ、ゲホッ…ガハッッッ…………く、ぐふっ、う、嘘でしょ…こ、こんな事がっ、駒のはずじゃ」 「エメロ!!」 咳き込みながら血を吐くエメラルド、ルビィは青ざめた顔をしながら背中を撫でるくらいしか出来ない。 「駒のはず……何故、何故だ………ゴホッ」 「エメロ、しっかりしてぇぇぇぇ!!!」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
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