第五十一話、「無視してやります」

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久しぶりに会った… と言うより、見た姫は… 想像して居たよりずっと綺麗で、思ったより緊張してしまうのか? セサミスは部屋に近付く度に顔を赤くし、仕舞いには鼻血を垂らした。 「…っ、鼻血が…」 鼻血を拭い、深呼吸。 待ちに待った瞬間、この日を夢見て居たんじゃなかったのか? 何を今さら怖じ気付いて居るんだ… 自分に言い聞かせ、姫の部屋の扉をノックした。      「姫、入りますよ」 返事を待たずに部屋に入る、待っても姫は眠って居るのだから返事など返って来ないだろう。
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