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「僕は桜もすきなんですが、同じ時期に咲くミモザも好きなんです」
「ミモザ?う~ん。分からないな~カクテルの名前では知ってるけどね」
「そうなんですよね~桜の方に目がいってミモザは忘れられている事多いんですがけっこう身近で咲いているんですよ」
「そうなの?どんなのかな~」
「あっ明日休みなら一緒に見に行きませんか?写真を撮ろうと思ってるんです」
「う~ん。 どうしようかな…」
「デートですか?それなら諦めます」
クスッ悲しそうな目
「そういう分けじゃないんだけど…」
「ミモザは黄色花なんですが晴れた青い空と黄色の弾けた感じがとても綺麗なんです」
慎二の輝いた瞳を見てミモザってそんなにいいのかしら?
と少し興味が湧いた
「へ~なんだか見たくなってきたわ」
「でしょう?良かったら行きませんか?と言うより早紀さんに見てもらいたい。元気になりますよ」
ん?もしかしたら疲れてるの見抜かれてる??
思わず顔に手をやってしまった
「元気に?ふふそんな疲れてる様に見える?」
「あっ気を悪くさせてしまったのなら謝ります。疲れてると言うより何かに悩んでるような…」
「あはは なんかそんなに自分だしちゃってるのかな~大丈夫よ元気よ。」
「そうですよね。ごめんなさい。でも本当にミモザと青空は見てるだけで元気になりますよ」
「そうね~ミモザ見てみたくなってきたわ。いいわ。ご一緒させて下さい」
「やった!じゃあ迎えに行きます。連絡先教えてもらってもいいですか?」
「あっはい。じゃあここに」
いつもの手帳を広げて一枚切り取り書いて渡した
「ありがとう~僕のはさっきの名刺に」
その時風が吹き桜の花びらが舞った
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