ぁたし

4/6
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
『金…払ってないんだろうか…』     この時のあたしはこんなくだらない事を思いながら 特に気には止めていませんでした     出会って電話でのやりとりが続いていた頃からずっと 毎月一枚は必ず手紙を書いていました ですから 連絡が途絶えてからは 手紙オンリー しかもあたしから一方通行な関係になりました     まぁ 元々片思いでしたから 大した事はないですよ あはは (泣)     大した事はなかったんですがね     どうしても諦めきれず半年ぐらいたった頃でしたでしょうか… もう一度再チャレンジしてかけてみたんですょ     そうしたら今度はガラガラ声のおね… いや お母さんがでたんです! 「いつも手紙ありがとう あの子ね 大阪に出稼行ったんだゎ 手紙ねいつも小包に入れて送ってやってるから これからも書いたってね」 という言葉を頂きました… 事実がわかって安心したのと 手紙をちゃんと送ってくれている事に感謝しました     それまでは 正直 届かぬ手紙でもと思い書いていましたが それからは ちゃんと届いているのだと安心し 手紙を毎月 書き続けました     そうしている間に気がついたら 音信不通になり一年が過ぎようとしていました     彼とは叶わぬ恋と思っていたので 初めての彼氏も出来 恋愛もしていましたが     ふとした時に浮かぶのは彼の事でした     ですが また返信がないまま半年が過ぎ あたしは高校に入り 2人目の彼が出来 彼の事を半ば忘れかけ 2人目の彼と 別れたころの事 忘れもしません 8月29日     どの雑誌を見ても 『最大のラッキーデイ』 と書いてあったので また 札束でも拾うんじゃないかと胸膨らませていた日の事です         その日は夏休み終わりに近付き 宿題に追われ ヒーヒーと 遊びにも出れず 家に引きこもっていました       すると昼過ぎ 一本の電話が鳴りました       鳴った瞬間 『ドキッ』 としました 『そんなハズはない』 と     今日は最大のラッキーデイ… でも…     忘れかけていた想いが蘇りました     緊張しながら 「もしもし…」 電話に出ました すると電話の向こうから聞こえてきた声は       「僕ですが…」 … … … … ハィ? 誰ですか? (汗)
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!