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友達が言った貧乏神。私は我が家のどこに貧乏神がいるのかわからなかった。 母親に尋ねても答えてはくれなかった。 今思えば私は母親に対して何という質問をしていたのかと自分の馬鹿さ加減に腹が立ち、 あの時の母親の苦しみなんかわかっていなかった自分が恥ずかしい。 相変わらず父親はいなく、なのに母親のお腹の中には新しい兄弟が存在していた。 いくら仲の悪い夫婦でもやることはしっかりとやっていたみたいだ。 母親の出産が近づいた頃だった。 私には2つ上の姉と2つ下の弟がいる。 その頃の生活は生活保護と児童手当て母親の内職でなんとか生きて行く生活であった。母親が出産となると食事や洗濯を心配した母親は、 なんと私達兄弟を産婦人科の自分の部屋で生活さしたのである。 兄弟それぞれの担任の先生が約一週間分の電車賃をだしてくれた。 夕食は産婦人科の先生が兄弟の分を無料で食べさしてくれた。
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