貧乏神に

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私の生活は相も変わらず貧乏生活から抜け出ることはなかって、生まれてきた新しい兄弟は生活苦のためなんだろう、養子に出された。            母方の爺さんが決めたらしく、私達兄弟には意味もわからず、淋しさもなかった。            養子に出されたのは弟だった。一歳ならずして出て行った。            兄弟の中で私だけが弟は金で売られたことを知っている。            あの時の母親も恨んだが、私達家族が生きるためにはああせざる道しかなかったのだろう。            ある日、何食わぬ顔をしながら貧乏神がいや父親が帰ってきた。            帰ってきた時父親はいつも頭は丸坊主だった。小学5年生の私はいつも不思議だった。            うちの貧乏神父親はしばらくすると再び姿を消した。            名古屋に出稼ぎに行くと母親には告げていた。            そして再び父親は私達家族を裏切った。           母親は父親からクリスマスにお金を送ってくる約束を信じて待っていた。         来るはずのないお金を待っていた。
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