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20分ほど歩いて、家に着いた
「ここだよ。…ん?どうしたの?」
彼女は標札とにらめっこをしていた
「これ、なんて読むんですか?」
「ああ。近いに江で、おうみって読むんだよ」
「近江、さん…」
「さ、早く入らないと風邪引いちゃうよ」
「あ、はい!」
玄関に入った二人はこれ以上ないくらい濡れていた。後で知ったが、この日は台風だったらしい
「今、タオル持ってくるよ」
「ありがとうございます」
彼女に着替えも用意してやらなければならない。幸い、着替えを探すのに苦労はしなかった
「はい、タオル。あとよかったらこれ着てね」
「どうもすいません…」
彼女はペコリとおじぎをする
そして彼女は渡された服をまじまじと見つめ、
「…これ、誰のですか?」
当然の疑問をぶつけてきた
「それね、妹のなんだ。今は一緒に住んでないんだけど…」
「そうですか…」
彼女は事情を察知したのか、それ以上は聞こうとしなかった
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