最期の機会

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やはり自分が考えていた計画が一瞬にして水の泡になったのだから、落ち込む、それだけではない相当な後悔の念を抱いているに違いない。 ここまで来るまで一言も喋らなかった。喋らなかったのではなく喋れなかったのかもしれない。表情も全く変わらず険しい表情のままだった。 迷彩男は片手に猟銃を抱えながらもう片方の手で扉をノックした。そしてドアノブに手をかけ扉を開こうとした一瞬だった。 ずっと険しい表情だった陣内の口元が微かに笑みを見せたのだ。 今までに見たことの無い陣内の微笑み。 それはただの見間違いかもしれない、いや絶対にそうだ。 健一郎はそう自分に言い聞かせ扉の中に入っていった。
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