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部屋の中に入った健一郎は目を丸くした。
その部屋には想像していた以上のモニターが数え切れないほど壁一面に取り付けられていて、部屋の灯りはひとつも無かったのだが、モニターの明かりだけて眩しく見えた。
ひとつひとつのモニターは20インチ程の大きさで、全てにこの島や牢屋の中、そして廊下にいたるまで映し出されている。
そしてそのモニターを見つめながら、大きな背もたれがある椅子に座っている1人の男がいた。
初めは後頭部しか見えなかったが、健一郎たちが部屋に入ったのに気づき椅子ごと振り返った。
その男は体格がよく白髪頭に白い毛の無精髭を生やしていた。
容姿は黒いスーツに革靴、そして一際目立っていたのがスーツの胸ポケットの上に付いている金色に輝くバッチだった。
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