最期の機会

7/23
前へ
/199ページ
次へ
「まずはおめでとうとでも言っておこうか、囚人G、いや藤原健一郎。このゲーム最後まで生き残ったひとりだからね」 健一郎はその言葉に全く反応せず、真っ直ぐ前にいる男を見据えていた。 「まあでも、逃げようとしたことは遺憾ですね。あなた達は囚人なんですよ、ここからでることは不可能。いくらそこにいる男が手を貸そうとしてもね」 その男とは恐らく陣内のことだ。陣内はZらしき男とは目を合わせようとはしなかった。 「藤原健一郎、君に約束した通り真実を話そうと思ったのだが、君の方から質問をしてくれた方が話しやすい。何でも言ってくれ」
/199ページ

最初のコメントを投稿しよう!

719人が本棚に入れています
本棚に追加